人智学的つれづれ草

日常の体験と人智学で学んだことを結びつけ、広げます。

2025-02-01から1ヶ月間の記事一覧

鬼を迎え入れることについて

>玄関の鬼 それは“鬼の(仮面の)姿を実際に肉眼で観たり、そのイメージを心の中に描き浮かべたりした時、人にはどのような影響が考えられるか?”という問いです。 金峯山寺の節分会「鬼火の祭典」は、役行者が法力で鬼を呪縛し、仏法を説いて弟子にしたという…

本屋さんは「お告げ所」

今週のお題「本屋さん」 本屋さんという場所 私にとって本屋さんとは、場所として多くの意味を持っている。 まず単純に「縁のある人と出会えるかも知れない所」。文は人なり、のことわざ通り、本屋さんの中は、人が持つ多様な感情や思考や意志が限りなく広が…

「勝つために必要な技術や戦略は氷山の一角」に心が動く

普段スポーツ記事にはあまり興味が湧かないのだが、珍しく目が向かったものがあったので、記しておきたい。それは、「ラグビー強国 伝統儀式で結束」の見出しで始まっていた。もちろんフィジーのチームの話である。チームには、「ロトゥ」と呼ばれる伝統儀式…

「世界の葬送」の記事で、思ったこと

夕刊に「死と向き合う人々」の見出しを見つけて、精読してしまった。世界の葬送というタイトルもついており、ますます興味を持った。遺灰をロケットに乗せる「宇宙葬」などの新たな潮流も書かれており、世界の様々な葬送の仕方を簡略に比べていたが、中でも…

“たき火”の替え歌をうたったこと

生きてく生きてく曲がり角 悲しみ苦しみ増えていく 逃げようか向かおうか 私が上から眺めてるさんざん次々嫌なこと 焼かれてたたかれ、つぶされて 私が選んだ道の上 あきらめピューピュー 吹いている北風ばかりで凍えてる あそこに小さな火が見える すがろう…

あっと言う間に時間がたってしまうことについて

江戸の元禄時代に『養生訓』が流行ったということを知った。養生訓(1712年)は福岡藩の儒学者、貝原益軒によって書かれた、養生(健康法)についての指南書である。普通の人向けに「人としてどう生きるべきか、どう在るべきか」というところが興味を引くとこ…

「大学教員VS生成AI」の意味を取り違えたこと

新聞の見出しに、“大学教員VS生成AI”とあったので、てっきりそのどちらが賢いのか、という内容かと思ったら、全然違っていた。その主旨は、かなりの学生が生成AIを使って感想文や課題を仕上げてくるので、教員は今後、“AIでは高得点が取れない課題をいかに作…

仏像の中の善悪

円空仏の展覧会に行ってきた。一度に70点を超える像を見たのは初めである。ここでは円空さんの思想や信仰や歌を直接述べるのではなく、「両面宿儺(りょうめんすくな)」の像に限って記すことにする。その像は会場内でも大人気で、売店のポストカードも両面…

デジタル教科書は、生徒を“成長”させるか?

中教審の作業部会は、デジタル教科書を正式な教科書に位置付けるという中間案を大筋で認めたそうである。各メディアは、問題点として、教員が使いこなせるかとか、教科書業界の負担が大きいとか、生徒が遊びに使ってしまって学力向上に影響があるとか、通信…

ヘッセが新聞に登場した!

新聞ではめったにお目にかからない、大変めずらしい人物が顔写真付きで、つい先日掲載されていた。「おんがく×ブンガク」という連載物の中で、ヘッセの『デミアン』が、かなり大きなスペースで紹介されていたのだ!ヘルマン・ヘッセの作品は、一般的にはあま…

工場で生産される食べ物について

テレビでレタス工場の取材をしていた。ピンク色の発光ダイオードで光をあて、育てているという。そんな所もあるんだな、という知識が得られ、現代の農業の一端を知ることができ、勉強になった。 気になったのは、レタス「工場」という言い方についてなのだが…

私とあなたと生きづらさ

新聞に“なぜ今、「生きづらさ」を感じる人が目立つのか。” という記事があったがその中に、あるゼミの様子が書かれていた。ある学生の方が、「SNSで他者への厳しい批判が飛び交い、寛容がないことと、『人は人、自分は自分』みたいな考えがつながっている」…

“ひこばえ”という言葉について

>ひこばえ なぜ切株に興味を持つようになったのか、と自問してみると、日ごろからよく考えている「生と死」への関心にたどり着く。せっかく育ってきた大木の生命を打ち切られた姿をよくよく見ていると、なんだか自分の死を象徴しているようにも見えるが、そ…

毎日味わう、隠された「嘘」のこと

スーパーで総菜食品を買ったあと、食べる際に常に思うのだが、最近特に、パッケージの底上げが激しくなっているという印象を持つ。一般的に食品業界では、パッケージ内の底を意図的に高くして見た目を良くしたり、商品の量を多く見せかけたりすることが問題…

Chat GPTに関しての新しい感想

Chat GPT(対話型AI)は、たまに利用しているが、ネットで得られる情報に関して、質問を出し、その答えを参考にする、という単発的なものだった。私的な印象になるが、やはり非常にそつなく論理的で、ヌケモレもなく、公平性にも満ちた完璧な回答のように見え…

“「ゆうれい」ってふだん何してんの?”の質問に驚愕!

新聞記事に心から驚かされる、ということは私にとって“体験”そのもので、単なる情報入手や知識を広げること以上のものを意味しています。このタイトルは、新聞の<今週の言葉>の見出しなのですが、書いた方は、NPO法人・くだかけ会の代表の方です。HPによる…

“中学生が考える未来の仕事”に驚く

ある中学校で、一年生に未来の仕事を考えてもらうワークショップがあったという記事を読んだ。ある仕事を選び、その困りごとを解決する新しい技術を考えてもらう、というテーマである。当然色々な解決策が出たのだが、ちょっと疑問に思ったことがあるので、…