北風と太陽北風が強くあたる季節になったが、冬場に朝出かける時、心の中で歌っていた曲がある。吉永小百合さんがうたっていた歌詞は、 〈 北風吹きぬく~寒い~朝も~ 心~ひとつで~暖かくなる 〉で始まる。朝はこの歌といっしょに「寒さなんかに負けない…
今日、親戚の四十九日のお返しに、お菓子の詰め合わせセットをいただいたのだが、その中にマドレーヌが入っていた。たいへんおいしく舌の上で味わいながら、瞬間的に思い出したことがある。それは、プルーストの『失われた時を求めて』だ。この小説にプチ・…
最近、国内で地震が多いように思うのだが、火山島のハワイ島でも大規模な噴火が起きているという。その原因について、地球物理学や地震学とは違う見解もあるので、少し披露したい。人智学の枠組みで、「地震」と「噴火」を物質的現象の背後にある霊的プロセ…
年末に大掃除をやらない人も増えていると聞く。日本流通産業新聞によると、大掃除実施率は2000年代後半から緩やかに低下しており、2024年末の調査では 約51.1% が実施していて、2008年以降で過去最低になったというデータがある。日頃からこまめに掃除して…
これからひと月ぐらいの間は、贈り物が増える時期だ。“贈り物”といってもモノとは限らない。無形の贈り物ももちろんある。ところで、贈り物を「あげて喜ぶ人ともらって喜ぶ人」がいるように思うのだが、どうだろうか?極端な見方をして、「あげる人は愛情深…
ガーディアンは、美術史や神話や宗教、そして現代の映画作品など、幅広い領域に登場する守護的存在だ。とても身近な存在でもある。子供の頃の両親のことだ。トトロもいる。お寺の山門には金剛力士が構え、ピラミッドはスフィンクスが守っている。大人になっ…
あっかんべェ 一休「坂口尚と一休展」のフォーラムがあり、参加してきた。≪坂口尚からみる禅と日本まんが文化≫というものだ。漫画家の坂口尚は晩年、『あっかんべェ一休』を描いた。禅僧の一休宗純の生涯を描いた作品だ。解説的に言うと、“生きる意味、仏の…
漱石忌をひかえて、こんなことを思った。夏目漱石の『坊ちゃん』に出てくる数学の教師、山嵐。そのモデルとなったのは、隈本有尚(くまもとありたか)という、漱石に数学を教えた教師だ。東大の卒業式で「人間の真価は紙切れ一枚で決まるわけではない」と啖呵…
満月と狼満月を見ると心がざわめくような、ちょっと落ち着かないような印象を持つ。これはなぜだろうか?満月に結びついた儀礼を調べてみると、ほぼすべての文明や宗教で、収穫と浄化や予言、「境界を開く」といった働きを認めていたようだ。一部を挙げると…
射手座 オリオン座夜空を見上げて、色々な星たちを見つめたいのだが、高層ビルの狭間では難しいものがある。だから“想い”を馳せてみた。今は、西洋占星術でいうと、射手座の領域にある。射手座は「矢を放つ」という行為そのものが象徴で、世界へ向かって飛び…
この時期、なんとなく“ヤル気”が落ちているような気分がある。何かが弱っているような微妙な感じがあるのだ。冬は、人間が宇宙から切り離され、自分の内部へ深く沈む季節で、人の持つ「肉体」、「生命体」、「意志・思考・感情体」、「自我」の四層の関係が…
あえのこと奥能登などで行われる「あえのこと」は、田の神を家に迎え、厚くもてなし、翌年また田に送り返すという民俗行事で、ユネスコ無形文化遺産にも登録されている。田の神を、目には見えないが実在の客人として扱い、食事・風呂・休息をご案内し、翌春…
ゼウスの左足 バーミヤン天井画シルクロードの美術の講義で、アフガニスタンで発掘されたゼウス像の足とバーミヤン石窟の大仏天上壁画を鑑賞した。その二つの“遺宝”ともいえる貴重な美術品には、クローンが作られているという。一般にクローン芸術とかクロー…
曲線 芸術 直線たまに建築家などが、「都市には直線が多すぎて、自然由来の曲線や不規則性が欠けた空間は、知らず知らずのうちに人々の精神にストレスを与えている」といった趣旨の主張をしているのを聞く。また、角ばった輪郭より曲線を含む画像や形状の方…
「離れても~好きな人~」という歌があったと思うが、好きな人と遠く離れているときのほうが思いが募ってしまう、という心は古来、心理学や、文学・哲学、霊的観点からも表現され言及され吐露されてきた。「近くにいると、相手のありのままの姿も日常も目に…
日本には、感謝祭にあたる記念の意識がない。これは、悲しいことだ。なぜないのだろうか?アメリカの感謝祭は、冬を越える食糧が人々の協力によって確保でき、“死なずに済んだ”ことを共同体で祝ったことからきていると聞いた。だから、最初の収穫祭は「生存…
キリスト教の典礼暦で「待降節」と言われる期間が始まる。クリスマスを迎える約4週間の準備期間のことだが、キリスト教の信者でなくても、とても参考になることがある。宗教色を抜いて「人間の心の4週間」として見ると、むしろ現代の生活改善にぴったりと…
今の星の動きの特徴は、「水星逆行期」と言われ、二つのことに意識を向かわせる時期だと言われている。西洋占星術では、言語、思考、コミュニケーション、交通、契約などの「情報とやりとり」の領域が揺らぎやすい時期とされているようだ。一つは、「言葉や…
寄生昆虫を追うテレビを見て驚いたのは、地球上の生物のなんと40%が「寄生」という生態をもつ、という事実だ。寄生とは、「自らの生命維持や発展に必要なエネルギーや労力を、自力では生み出せず、他者に依存して得る生存方式」だそうだ。この“方式”は、誰…
もうすぐやってくる。おお先生の旅立ち記念日だ。ファンの間では、だい先生とは呼ばず、おお先生と言う。「だい」と「おお」は全然違う。だい先生は、世の中にいっぱいいらっしゃるけれど、「おお!」といえる先生は水木しげる先生だけだ。先生は、感動を越…
今、アニメなどで「普通の人が突然、異世界で別の存在になる」というテーマが爆発的に増えている。異世界転生や魔法少女、各種ヒーロー、モンスターや吸血鬼、天使などなどだ。また、メイク・整形・服装・ヘアスタイルをはじめ、コスプレやゲームキャラやア…
勤労感謝の日は、以前は新嘗祭と呼んでいた。新嘗祭は、収穫した作物を神に奉げる儀式で、古代の農耕儀礼の名残だ。新嘗祭は本来、夜に穀霊が“降り”、朝に“定着する”と言われている。古代では、昼に準備が整えられ、夜に神と人が交感し、次の朝、霊的・生命…
矢沢永吉がソロデビュー50周年を迎え、東京ドームでの公演で言った言葉だ。この言葉は、私にも深く突き刺さる。永ちゃんよりかなり年下なのだが。まさに、あっという間に人生が過ぎ去った感が強い。数十年という歳月は、物理的に、また客観的に見ればけっし…
ファンタジーを自伝風に書いてみたので、披露する。魂のタイプ別、天界での職業というテーマだ。人智学の認識に基づいているのだが、単なる空想と思っていただければいい。【第一話】 私Aは生前、哲学者の仕事をやっていた。思考を深く掘り下げるのが好きだ…
日々色々なものを“消費”しているが、そもそも“消費”とは、人にとって何を意味するのだろうか?漢字レベルでいうと、「消」は、減少させ・使ってなくす、であり、「費」は、費やす・使う・支出する、という意味だ。だから消費は、“使って減らす”ということに…
寺島町奇譚 滝田ゆう 毎日同じような繰り返しで、倦んでいる人も多いかと思う。私もそうだ。「繰り返しの意味が分かっていない」と、よく師匠に言われたことを思い出す。その意味を今尋ねようとしても、もうそれは現世ではかなわない。この時季、過去を振り…
>枯れたプラタナスシュタイナーは、11/17~23の時期のことを 「こうして私は今世界の本質を感じる。 世界は私の魂の関りがなければ ただそれだけでは つめたい空虚な働きに過ぎない。 力なく現れ、また新たに人の魂の中に生き そしてふたたび死んでいくこと…
>『日本の音』小泉文夫 平凡社ギターのはるかな源泉は琵琶のようなので、琵琶のことを調べているうちに、古典文学の中で「物の音」や「物の怪」という興味深い言葉にぶつかった。ひとつは、徒然草の十六段だ。 「神樂こそ、なまめかしく、面白けれ。大かた、…
ギターの発表会に向けて、今は合奏の特訓中だ。いつも先生に、拍子にもっと強弱をつけて表現するようにと注意される。三拍子では、一拍目を強く、と言われる。一拍目を強くするのは、もちろん音楽では常識で、今まで疑問を持つことなく、そう弾いていた。で…
ふと思い立って今晩は、バッハの無伴奏バイオリン・パルティータ第一番からサラバンドを弾いてみた。昔からとても好きな曲で、初めて弾いてから数十年になるが、指が勝手に動いてしまう。この曲を弾きながら、遠い昔のことを色々と思い出したのだが、同時に…