2025-07-01から1ヶ月間の記事一覧
以前、新聞のコラムで『古代中国 説話と真相』についてのミニ書評が載っていた。“古代中国のいくつかの故事は、実は後世による作り話であり、有名な物語を取り上げてはその虚構性を暴いていく論法は、明晰で愉快だ。”と紹介している。虚構であることが正しい…
知的障害者施設で事件が起きて9年がたつ。当時、人智学の立場から加害者の人生を考えた覚えがあるが、再度振り返って考えてみたい。今思っているのは、法律がどう裁いたかでもなく、精神鑑定の結果、刑事責任能力がどうのということでもない。障害者を憎んだ…
夕刊エンタメという新聞のコーナーで、「ゲゲゲの鬼太郎2025」が、明治座で上演されることを知った。ねずみ男の声優をしている大塚明夫さんが、自ら出演されるという。私は、水木しげる全集を愛読する根っからのファンなので、ぜひ見に行こうと思っているの…
今日は、芥川龍之介の命日の河童忌ですが、芥川とはまるで違う世界に生きた人で、同じ命日の人のことを書きたいと思います。その人とは、髪型を河童のように刈り込んだことから「河童の清作」の愛称で呼ばれた人、「迷惑かけてありがとう」という言葉を座右…
社会人向けの教材の編集や学習指導の仕事をやっていた(相当な)昔、学習者タイプに関する大規模な調査をしたことがあり、予想通りの結果がでました。これは、思い出話ではなく、今につながることだと思うので書きます。その分析を一言でもし表現すれば、「人…
世の中には、○○瞑想法といったものがあふれている。世界の伝統宗教でも、瞑想や観想を行わないものはないくらいだ。私のヨガの先生だった方も、瞑想法を100集めて一冊の本にしており、実に様々な瞑想法を載せている。人智学でも非常に多くの瞑想やマントラ(…
NHKの「人体」シリーズの最終回“果てしなき命の探求”で、番組の締めくくりとして、端的に次のようなことを述べられていた。・命は40億年かけて、ないもの(物質)からあるもの(生命)へと進化した。命の意味は、有るとも言えるし、無いともいえる。(タモリ) …
『星の王子様』で知られるサン=テグジュペリの新訳版が出され、その書評を読んで思ったことを書きます。 今回出されたのは、『夜間飛行・人間の大地』ですが、書評では、彼のことを、科学時代の申し子でありながら、豊かな詩情と誠実な思想を書いた作家だっ…
日本の七夕は、「織姫と彦星のロマンチックな星物語」として知られている。子どものころ、願いごとを短冊に書いたはるか昔のことを思い出すが、人智学の高橋先生がよく言及されていた五来 重先生の『宗教歳時記』を読んでいたら、色々と勉強できたので、その…
新聞に中原中也の顔写真と『朝の歌』の直筆原稿が載っていたのがたいへん珍しく、また、懐かしく思ったので感想を書く。下山静香さんの「おんがく×ブンガク」というコラムにあったのだが、彼女は「中也と音楽は、とても近い。(中略)オノマトペの響き、七五調…
今朝の朝刊に「生徒に刺さる都心の蜂蜜」というタイトルを見、以前から思っていたミツバチのことを書きたくなった。皇居からほど近い高校内の団体、SGBees!!が作っているそうだが、皇居や近くの公園のサクラやクローバー、マロニエなどから集められたそうだ…