今朝の朝刊に「生徒に刺さる都心の蜂蜜」というタイトルを見、以前から思っていたミツバチのことを書きたくなった。皇居からほど近い高校内の団体、SGBees!!が作っているそうだが、皇居や近くの公園のサクラやクローバー、マロニエなどから集められたそうだ。
こんな都心で!と驚くばかりだが、私がかなり以前から関心を持ったのは、カメムシなどの害虫駆除のために水田に撒く農薬が、ミツバチに損害を与えていると知ってからのことだ。
「日本では特に水稲の斑点米カメムシ駆除に使われる農薬がミツバチへ影響を与える可能性が高い」とする実被害が、最新の調査でも再確認されている。例えば、岩手県奥州市で、水稲のカメムシ防除時期におけるミツバチ被害が多く、「巣箱前で死亡したミツバチから、カメムシ防除に使われる殺虫剤成分が検出された」と報告されている。(2025年6月11日公表)
もう、10年以上も前に知ったのだが、被害の発生は7月下旬〜8月頃のカメムシ防除時期に集中しており、巣箱の移動や退避、巣門の網掛けや日陰保護、農薬使用者と養蜂家の事前情報共有など、色々と対策をとっているにもかかわらず、被害が減ったということは聞かない。国際的にはネオニコチノイド系農薬による被害の調査を進めており、有望な施策として天敵昆虫利用の普及も推進しているそうだが、メディアでその後のことを聞くことはない。
「ミツバチが地球上からいなくなれば、人類は4年以内に滅びるだろう」という有名な主張は、アルベルト・アインシュタインが言ったとされるが、どうも誤伝のようである。しかし、この言葉が作り上げられたものであるとしても、本質的なことを言っているような気がする。ミツバチは作物の受粉に重要な役割を果たしており、食料の約70%はミツバチなどの花粉媒介者によって支えられている。したがって、ミツバチがいなくなれば、食料供給に深刻な影響が出ることは間違いない。
FAO(国連食糧農業機関)では、「Bees are small but mighty(小さくとも強し)」をスローガンに、野生種20,000種類以上を含む多様な花粉媒介者の重要性を訴えている。ミツバチの生存問題は「人類の食への直結する危機」として深刻に扱われているわけだ。
「GreenMatters」という、環境問題、サステナビリティ、エコロジーに関する情報を発信するアメリカ発のオンラインメディアがあるが、その調査によると養蜂家は2025年にミツバチの62%を失ったと報告している。2025年の報告書では、多くの養蜂家が年初にその数が急激に減少したと報告した後、ミツバチの未来に関して暗い絵を描いている。植物の不足が最大の原因としているが、気候変動、雑草管理プログラム、都市化、さらにはミツバチの禁止など、すべてが問題の一因となっていると報告している。
ブリタニカのサイトには、20,000種類以上のミツバチがいると書かれており、世界中でさまざまな種類のミツバチの個体数が減少しているとしている。
ミツバチにしか受粉できない植物は、当然枯れる、それを食べる動物もいなくなる、人間はその動物を食べられなくなる、という単純なシナリオは、悲観的過ぎるが、そのうちに受粉できるロボットハチができてくるようになるだろうか?