この時期、なんとなく“ヤル気”が落ちているような気分がある。何かが弱っているような微妙な感じがあるのだ。
冬は、人間が宇宙から切り離され、自分の内部へ深く沈む季節で、人の持つ「肉体」、「生命体」、「意志・思考・感情体」、「自我」の四層の関係が一年で最もずれる時期と言われている。
シュタイナー医学と栄養学の立場から見て、「冬の人体で何が起きているか?」、「どうしたらいいのか?」をまとめてみることにした。
人の持つ四層の“歪み”を調整し、秩序を取り戻す目的で用いられるのが、「金属」と言われている。シュタイナー医学では、金属は「宇宙のエネルギーを物質的に凝縮したもの」と理解されている。
冬は特に“意志の勇気”が弱くなる季節と認識されている。“意志の勇気”とは聞きなれない言い方だが、人智学では、思考の勇気、感情の勇気、意志の勇気という三つの勇気を区別している。どんなものなのかは、経験から想像してみれば誰でも思い当たるはずだ。
冬に特に重要となる金属は、鉄とアンチモンと金と錫だ。
鉄は、血液のヘモグロビンの中心となっている金属だが、“勇気・攻める力”をくれるという働きがある。「鉄は人間が地球上で“自我の闘志”を持つための力」とも言われている。冬には “冷え” と “鈍り”がやってくるので、人は火力不足となる。鉄は体内の熱い意志を補い、人生へ向かっていく力を助ける。
鉄をとれる食物は、ほうれん草、小松菜、春菊、ビーツ、レンズ豆、レバー、赤身肉などだ。
アンチモンは、冷えを溶かし、治癒の火をつける食物と言われている。生体のなかの熱を適正に調整する働きをするので、“火を整える”金属とも言われている。冬に頻発する肺炎や気管支炎、粘液の停滞である冷えに有効だ。アンチモンは、冷えから炎症、そして排泄というプロセスを整える。
生姜、大根おろし、ネギ・玉ねぎ、山芋をとるといい。
金は、心臓のリズムを整える金属といわれる。自我をしっかり保ち、心臓の“太陽的リズム”の調整をし、魂の均衡をはかる。うつ状態の暗さに光を戻す力も持っている。
温かく、黄金色の光をもつ食物を用いる。全粒の小麦、オーツ、かぼちゃ、りんご、シナモン、カルダモン、クローブ、林檎ジュースのホットドリンクなど。
錫は、代謝・成熟を蘇らせる金属で、精神を広くしてくれる。「拡張しながらも解体しない力」を象徴している。“ゆるやかな拡張”と“成熟”の金属ともいえ、木星の拡大力が生きている。
対応する食物は 甘味と油分がバランスした温かい食品で、さつま芋、かぼちゃ、全粒穀物、クルミ、アーモンドなどのナッツなどだ。
冬に最も効果的な、一日のメニューをひとつあげてみる。
<朝>
オートミール+シナモン+りんご(金+錫)
生姜紅茶(アンチモン+鉄)
<昼>
根菜の味噌汁、ごぼう・にんじん・大根(鉛+銀+アンチモン)
レンズ豆スープ(鉄)
<夜>
トマトとローズマリーの煮込み(銅)
さつま芋やかぼちゃの温野菜(錫)
これで、今年の冬も乗り切れる(かもしれない)。