中高生が海洋研究の成果を発表する「マリンチャレンジプログラム2024」で17歳の高校生が最優秀賞を受けた記事を読んで、とても素晴らしいと思ったので書く。好きなことを追求するのが一番だと、本当に思う。
受賞者は、大学との共同研究で、ある種のサンゴに毒がある可能性を指摘した。専門的なことはよくわからないが、サンゴが持つ複数のたんぱく毒が、抗がん剤になりうるという方向でその有効活用に着目しているそうだ。そのためにも、サンゴを取り巻く環境の悪化に危惧していた。海水温上昇や化学物質の海洋排出、マイクロプラスチック問題などのことだ。
毒が薬になる、という例を調べたら、ヘビ毒を活用した血圧調整法、植物に含まれる有毒成分を応用したがん治療法、トカゲの唾液腺に含まれる毒を血糖コントロールに使う、などなど、新しい治療法に関心が向き始めているようだ。
「毒が薬になる」で思い出したのが、100年以上前にはじめられたシュタイナー医学のことである。この医学はホメオパシーの考え方を基調としているが、動植物の毒を薬に応用する現代医学的なアプローチと、ホメオパシーの考え方には、似ているところと異なる点がある。
共通するのは、「毒のような有害なものでも、適切に使われれば治療に役立つ」というアイデアだ。どちらも自然界の物質を元にしている。
相違点は、分子レベルで分析する物質科学的手法か、「似たものは似たものを治す」という概念的なアプローチか、ということ。ホメオパシーは、物質そのものの化学的作用ではなく、「情報」や「波動」などに重きを置く思想に近く、科学的検証の手法とは異なる領域になる。人間を治療するとはどういうことか、という、根拠が違う。だから、全く違うものということもできるが、“違う根拠や領域”を認め合い、そこから今までの認識を広げられてきたことは、間違いないと思う。