2025-01-01から1年間の記事一覧
勤労感謝の日は、以前は新嘗祭と呼んでいた。新嘗祭は、収穫した作物を神に奉げる儀式で、古代の農耕儀礼の名残だ。新嘗祭は本来、夜に穀霊が“降り”、朝に“定着する”と言われている。古代では、昼に準備が整えられ、夜に神と人が交感し、次の朝、霊的・生命…
矢沢永吉がソロデビュー50周年を迎え、東京ドームでの公演で言った言葉だ。この言葉は、私にも深く突き刺さる。永ちゃんよりかなり年下なのだが。まさに、あっという間に人生が過ぎ去った感が強い。数十年という歳月は、物理的に、また客観的に見ればけっし…
ファンタジーを自伝風に書いてみたので、披露する。魂のタイプ別、天界での職業というテーマだ。人智学の認識に基づいているのだが、単なる空想と思っていただければいい。【第一話】 私Aは生前、哲学者の仕事をやっていた。思考を深く掘り下げるのが好きだ…
日々色々なものを“消費”しているが、そもそも“消費”とは、人にとって何を意味するのだろうか?漢字レベルでいうと、「消」は、減少させ・使ってなくす、であり、「費」は、費やす・使う・支出する、という意味だ。だから消費は、“使って減らす”ということに…
寺島町奇譚 滝田ゆう 毎日同じような繰り返しで、倦んでいる人も多いかと思う。私もそうだ。「繰り返しの意味が分かっていない」と、よく師匠に言われたことを思い出す。その意味を今尋ねようとしても、もうそれは現世ではかなわない。この時季、過去を振り…
>枯れたプラタナスシュタイナーは、11/17~23の時期のことを 「こうして私は今世界の本質を感じる。 世界は私の魂の関りがなければ ただそれだけでは つめたい空虚な働きに過ぎない。 力なく現れ、また新たに人の魂の中に生き そしてふたたび死んでいくこと…
>『日本の音』小泉文夫 平凡社ギターのはるかな源泉は琵琶のようなので、琵琶のことを調べているうちに、古典文学の中で「物の音」や「物の怪」という興味深い言葉にぶつかった。ひとつは、徒然草の十六段だ。 「神樂こそ、なまめかしく、面白けれ。大かた、…
ギターの発表会に向けて、今は合奏の特訓中だ。いつも先生に、拍子にもっと強弱をつけて表現するようにと注意される。三拍子では、一拍目を強く、と言われる。一拍目を強くするのは、もちろん音楽では常識で、今まで疑問を持つことなく、そう弾いていた。で…
ふと思い立って今晩は、バッハの無伴奏バイオリン・パルティータ第一番からサラバンドを弾いてみた。昔からとても好きな曲で、初めて弾いてから数十年になるが、指が勝手に動いてしまう。この曲を弾きながら、遠い昔のことを色々と思い出したのだが、同時に…
七五三には、氏神へのお参りをする。古代の人々は子どもがまだ天界に近い存在であることを、無意識に感じていた。「七つ前は神のうち」という諺も残っている。神社での祈りは、子どもがあの世とこの世との“はざま”にいる存在であることを認め、その橋渡しを…
「伴侶動物」という言葉をテレビではじめて知り、動物と人間の深い関係を探りたくなった。番組では、次のようなことが言われていた。「野生の動物との最大の違いは、伴侶動物には帰る自然はないということで、私たちが命の預かり主であるという点だ。社会で…
温泉が好きでよく出かける。一番の理由は、緊張を解きほぐしてくれるからだ。頭でっかちになっている状態のバランスを取り戻す、という意味もある。頭の使いすぎを、「頭脳過活動」というらしいが、その状態は、シュタイナーが現代人に対して最も警告したも…
カスタマーハラスメントがときどき話題になるが、「お金を払うということは、相手を従わせる権利があるということである」という無意識の等式が広く浸透している。カスハラを起こす人の心の内では、普通、以下のような葛藤が起こっているとよく言われる。・…
人智学では、感覚の種類を常識よりも多く認識していて、全部で12種類あるとしている。その中で、聞きなれないと思われるひとつが、「他者感覚」だ。他者感覚は「他者の自我を感じ取る感覚」と言われている。シュタイナーはこう言っている。「我々は、他の人…
四天王運慶展で展示されている四天王について思うこと。昔から、「この怒りの表情は何なのだろう?なぜ怒っているのだろう?何に対して怒っているのだろう?」という疑問に、心から納得のできる答えを得られず、落ち着かなかった。今もそうだが、人智学的に…
立て続けに、生命を考えさせられる機会があったので、これもご縁と思い、考えてみた。ひとつはテレビで放映していた、「量子農業」という、聞きなれない技術のことだ。中性子を植物の種に当てるとその遺伝子を効率よく破壊できるので、遺伝子の再生もよくで…
青銅縦目仮面中国の古代文明を探る番組を見て、近年の発掘調査の結果、幻の王朝と言われていた“夏”が実在していたらしいことを知った。青銅の酒器“爵”など多くの出土品があったらしい。そこですぐに思ったのは、四川省の三星堆遺跡から出土した巨大な仮面、…
魂を広げる12星座立冬になり、今は太陽が天秤宮から蠍宮へ移行する「境界」にある。地上のエネルギーが「調和と外向」から「変容と内向」へと転ずる瞬間だ。人智学では、冬は「神々が天に帰り、人間の魂が内側で霊的に呼吸する時期」とされている。人間は…
ゴッホ展に行ってきた感想を表わしてみた。この風景は閉ざされている その中で祈る魂が燃え立つオリーブの木々の間に キリストが祈る沈黙が漂う ねじれるような幹と枝は 受難そのもの黄色や青の渦巻く空は 苦痛と祈りが天へ昇るよう 光に満たされた地面から …
源氏物語を読むテレビ番組を見ていて、解説者がふと「嫌いとおすことができない」という言葉を口にした時、その表現にすごく深いものを感じたので、思ったことを書く。「嫌いとおす」という言い方は、自分の立場や感情を貫いて、「自分と異質なもの」「受け…
パワースポットについては半信半疑だったのだが、個人的に不思議な体験をしたので書いておく。先日、香川の金毘羅さんにお参りした時のこと。奥社まで1300段余りの階段があると聞いていて、とても行けそうにないと思っていた。そこでタクシーで中ほどまで行…
ヴァラエティやクイズ番組で多くのユニークで面白い芸能人やタレントを目にするたび、この人たちのカルマはどうなっているのだろうか?という思いに駆られる。人智学的な視点で考えてみた。共通点は、「人前に立ち、他者の感情や価値観に影響を与える」とい…
人智学的栄養学を少し紹介したい。蜂蜜のことだ。蜂蜜の栄養力は、多くの食品の中でも特別なものがある。人智学では、蜂蜜のことを、「植物の精気と花の生命力を集め、ミツバチが精製したもの」と捉えている。花の生命力だけでなく、蜂蜜には宇宙的リズムの…
文化の日は、法令で「自由と平和を愛し、文化をすすめる日」とされている。高邁な理想を謳われており、大変結構だと思うが、“文化”とは人間にとって一体何なのか、どういう意義を持つのか、一度振り返って納得できるまで考えておきたい。広辞苑では“文化”を…
>動物を襲うグリフィンスキタイ人は古代東イラン遊牧騎馬民で、主に現在のウクライナと南ロシアに相当する地域に住み、前7世紀頃から前3世紀頃まで草原の領土を支配していたと言われている。その遺跡から、紀元前4世紀ころのものと思われる「黄金の胸飾り」…
多くの方は、今ついている職業やその形態、また収入の多寡について思う所が多いと思われる。ルドルフ・シュタイナーは、職業について数多くの観点から言及している。彼の人間観・社会観において、職業は単なる生計手段ではなく、「他者への奉仕を通して自己…
毎日のように熊の被害が報道されているが、本来は人間を避ける傾向のある熊は、なぜ人里に出没するようになったのだろうか?熊は多くの文化で人間を超えた自然の力や霊性、畏敬すべき生命の象徴とされてきた。アイヌ文化ではカムイの一柱とされ、人間に恵み…
双子 パウル・クレー私の部屋の壁には、この絵が長い間かかっている。ほかにも、ピカソのピエロとか、ルオーのピエロとか、クレーの天使像とかがあるが、この絵は唯一特別な存在だ。絵の中の二人が、私と兄以外には見えないからだ。兄は認知症で、もう幼児の…
すべての山に登れ ギター譜ギターの発表演奏会で、“サウンド・オブ・ミュージック”の中にでてくる“エーデルワイス”という曲を合奏で弾くことになった。この曲も素晴らしいのだが、私個人としては、“Climb every mountain”が大変気に入っている。「Climb ever…
節目にあたり、私のこよなく愛する板画家のことを偲びたい。そう、棟方志功は版画家ではなく、“板画家”とみずから言っていた。板そのものをまさに生き物と認識していたからだ。宗教哲学者としての柳宗悦は、棟方志功を非常に高く評価していた。彼は棟方の芸…